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韓国語読解能力向上法

  • 執筆者の写真: 清水碧
    清水碧
  • 2021年7月9日
  • 読了時間: 4分

更新日:2023年3月23日

今日は韓国語の読解能力を上げるための方法を私の経験談を通して書いてみます。特に韓国語上級学習者向けの読解能力向上法になります。ここではそれを3つに分けて紹介します。


まずは1つ目です。

私が後から振り返って、韓国語のまとまった文章を読めるようになったのは、大学で卒論を書く際に韓国語で先行研究をたくさん読んだことがきっかけだったかなと思います。

卒論では韓国語のある文法事項をテーマにしていて、そのための先行研究として韓国語で書かれた本や論文をたくさん読みました。


それまでも大学で韓国語を読む機会はたくさんありましたし、3年生の時には1年間韓国の大学に交換留学していたので、韓国語を読む量としてはその期間の方が多かったかもしれません。

それでもなぜ卒論の先行研究を読むことで読解能力が伸びたのか、キーポイントは「似た内容の文章をたくさん読むこと」だったのかなと思います。


先行研究で読む本や論文は、卒論を書くために読むものであるため、著者や書かれた年代が異なっても自然と似た内容のものになっていきます。そうすると、それらの本や論文には自然と共通する用語が出てきます。

結果的に、先行研究を読み始めた最初の頃は読むのに苦労しましたが、数をこなすにつれ、用語にも慣れてきて読み進めるのが楽になっていきました。


上記の経験から、韓国語の文章を読めるようになる方法の1つとして似た内容の本を読んでみることをおすすめします。


似た内容の本を読む際は、興味のない分野よりも興味のある分野の本の方が読みやすいため、好きな分野の本を選ぶと良いでしょう。

そして、ざっくりと似た内容のものより、より細かい部分まで似ている内容であればさらに好ましいです。例えば、動物が好きな方で特に犬が好きな方であれば、動物、特に犬が出てくる小説やエッセイを続けて読んでみるといった具合です。


次に、読解能力を上げるための2つ目の方法について書きます。

それは「辞書を使わずに流し読みすること」です。これは卒論ではなく、ここ数年私自身が韓国の小説やエッセイを読むようになって気づいたことです。


辞書を使わずに読むことは最初は不安に感じられるかもしれません。ですが、どんなに勉強しても本を読んでいて分からない単語や表現は必ず出てきます。一方で、辞書を使わなくても大部分が読めていれば、ちょこちょこ分からない単語が出てきても読み進められるものです。

辞書を使って精読するという読み方ではなく、日本語の小説やエッセイを読む時のように内容を楽しむためであれば、ちょこちょこ分からない単語が出てきてもスルーして読み進めていくことが大切です。その上で、ある分からない単語が何度も出てきてそれが原因となって話が分からなくなっていることに気づいたら、その時にだけ辞書でその単語を調べてみると、ストーリーがつかめるようになります。


このような読み方をすることで、分からない単語があっても不安にならず、韓国語の文章を韓国語のまま、自分のペースで読む力がつきます。最初は読むのに時間がかかるかもしれませんが、だんだんと速くなっていくはずです。


上にあげた2つの方法とも、韓国語上級学習者向けと言えると思います。1つ目は似た内容の本を探すのに韓国語能力が必要で、2つ目はだいたいの部分は辞書を用いなくても読める能力が必要であるためです。

2つ目の方法については、韓国語能力がまだ上級に達していない場合に行うと、読み進めることができず、韓国語の文章を読むことにさらに負担を感じるようになる可能性があります。自分の韓国語能力がどのくらいなのかを見極めることは難しいですが、検定試験はもちろん、普段使っているテキストのレベルなどを参考にして、そろそろ上級かな?と思ったらトライしてみてください。


最後に、読解能力を上げるための3つ目の方法について書きます。

それは、上にあげた2つの方法にのっとって韓国語の文章を読む際に、いきなり100ページ以上ある本に挑戦せず、十数ページ、多くても数十ページの文章から挑戦することです。ゴールを遠くに設定しすぎず、少しずつ慣らして読解力を伸ばしていくことが大切です。

小説は100ページ以下のものはなかなかないかもしれませんが、オムニバス形式のものを選ぶという方法があります。エッセイは比較的一冊の本の中に十数~数十ページくらいの短いお話が収録されているものも多いですね。


最近の外国語学習では話したり聞いたりが重視されることが多いですが、まとまった文章を外国語で読めるのは本当に楽しいことなので、紹介した方法をぜひ試してみてください^^


ree

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