東大大学院の修士を受験する
- 清水碧
- 2018年7月18日
- 読了時間: 4分
更新日:2022年11月11日
今回は、東大大学院の修士を受験することにした理由を書いてみようと思います。
学部が東京外大で、大学院に進学する場合、基本的には東京外大の修士に進む場合が多いです。
ただ、私は同じ場所にずっといると飽きるというか、他の場所に行きたくなるところがあります。
飽きっぽい性格ではないのですが、むしろ同じことをコツコツやるのが得意なタイプではあるのですが、なんというか、いろいろなところに行ってみたいという気持ちがあり、同じ韓国語をやるのであっても、いろんなところでやりたいとか、いろいろな先生に会ってみたいとか、いろいろなことを知りたいとか、そういうのが大きいです。
それから、私は未来というか、先が予測できると少しつまらないと思うところがあります。
どういうことかというと、東京外大の朝鮮語専攻はとても良いところだったのですが、単科大学であるため、同期や先輩・後輩、先生方がみんなとても親しく、よく知っている間柄でした。大学院の先輩達のことも知っていて話を聞いていたので、もしここの大学院に行ったらと思った時に、どういう風に過ごすのかが、何となく思い描けたのです。
もちろん、実際には行ってみないと分からないのですが、大学院のメンバーも、外部から入ってくる学生もいますが、(内部進学者については)知っている人達が多いので、だいたいこういう風に過ごしていくんだろうなというのが、目に浮かびました。
そういう風に先が分かるというのは、私にとっては少しつまらないことで、それで、大学院は別の大学に行きたいと思い、いろいろな大学を考えました。
国内の大学も考えたし、韓国の大学院に行くことも考えました。いろいろな大学の説明会に行ったり、先生方に相談したりもしました。
結局、自分に一番合っているなと思ったのが、東大の今いる学科の専攻でした。私が所属している言語情報科学専攻には同じ言語をやるといっても、いろいろなことをやっている人がいて、それがいいなと思いました。
東京外大でも、韓国語の文法をやっている人、音のことをやっている人、現代の韓国語をやっている人、昔の韓国語をやっている人といろいろいるのですが、基本的にみんな韓国語に関することをやっています。(朝鮮語専攻の研究室に入った場合)
言語情報科学専攻には、韓国語をやっている人もいるのですが、ほとんどの人は韓国語とは関係ない、他の言語であったり、ある特定の言語を研究するのではなく、理論を研究している人達もいます。
そういう風に、いろいなことをやっている人達がいる中で、韓国語をやっている人達がいるという環境がとてもいいな思いました。
加えて、今の専攻がいいなと思ったのは、言語学の基礎をしっかり学べそうだと思ったからでした。東京外大では韓国語を一生懸命やって、韓国語に関する知識はすごく身についたし、韓国語能力も向上しました。一方で、自分には言語学の知識が不足しているのではないかなと思っていました。
私の専攻は、大学院にしては珍しいのですが、修士1年生の時に必修科目というのがあります。必修科目は、統語論、認知意味論、音韻論、形式意味論の4つがあり、言語をやる人にとって基礎的で必要な科目ということで、全ての学生が履修します。この必修科目があるのがいいなと思いました。
学部時代はとても専門化されたところで韓国語をやってきたので、大学院ではそうではなくて、自分とは違うことをやっている人達の中で韓国語をやってみたいと思いました。
そして、自分が知らないことも知ってみたいし、そもそも、自分とは違うことをやっている人達というのが、どういうことをやっている人達がいるのかも分からなかったので、そういう中で勉強するのは、すごく楽しそうというか、良いことなんじゃないかなと思いました。自分の世界が広がるんじゃないかなと。
最終的に自分は韓国語を専門にするとしても、その過程でいろいろなことをやっている人達がいるということを知ることや、そういう中で勉強した経験があるというのは良いのではないかなと思い、東大の修士を受験することにしました。
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※私は東京外大にいる間にずっと朝鮮語専攻の先生方のゼミにいましたが、朝鮮語専攻に所属していても、他の専攻の人達も多くいる、他専攻の先生のゼミに入って、韓国語以外のことを研究している人もいます。私が東大に行くという選択をしただけで、東京外大にいると韓国語しかできないということではありません。

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