良い声と分かるのは外国語が上達した証拠?
- 清水碧
- 2022年5月3日
- 読了時間: 3分
ある外国語を話す声を聞いて「良い声だな」と分かるのは、ある程度その外国語が上手いからなのかなと思い、今日はそのことについて書いてみます。
このことに気づいたのは、韓国語を知らない知人(「Aさん」とします)に私が良い声をしていると思う韓国語ネイティブ(「Bさん」とします)の音声を聞かせた出来事がきっかけでした。
Bさんはアナウンサーや声優さんなどの声を仕事にしている人ではないのですが、私以外の複数の韓国語ネイティブもBさんがとても良い声をしていると言っていました。
ところがAさんにBさんの声を聞かせたところ、ぴんときていないようでした。ですが、Bさんと一緒に話していたアナウンサーの声はとても良いと言っていました。私もアナウンサーの方はもちろん良い声だと思いましたが、それに加えてBさんもとても良い声をしていると思ったのですが、AさんはBさんについてはぴんときていないようでした。
その時はAさんはそう思わないんだな~くらいにしか思わなかったのですが、なんとなくこの出来事が記憶に残っていて、私が自分の分からない言語の音声を聞いた時に、なぜこの出来事が印象的だったのかに気づきました。
具体例を示しながら説明します。私がある程度きちんと使いこなせる外国語は韓国語と英語です。それ以外の外国語、例えばイタリア語の音声を聞いた際に、私はその音声が良い声なのかそうでもないのか分からないと思います。
もしかしたら、上述の経験のように、アナウンサーや声優さんなどの声を仕事にした人の音声であればその外国語を知らなくても良い声であるという印象を受けるかもしれません。
ですが、声を仕事にしていないけれど、その言語のネイティブからは良い声だねと言われる人(日本語の場合を考えてみても、著名人でも、自分の身近な知り合いでも、複数人に声を褒められる人がいると思います)について、良い声だと分かるのは、それだけその言語の音声をたくさん聞いていて、どのように発音するとその言語らしく聞こえるかが分かっている場合なのかなと推測します。
ここでいう発音とは、個々の母音や子音の発音の他、イントネーションや間の置き方など全てを含みます。
上であげたイタリア語を例にしてみると、私はイタリア語の母音や子音にどのようなものがあるかをまず知りませんし、イントネーションも分かりません。そして、イタリア語らしい間の置き方はもちろん分かりません。ですので、どのような声が良い声とされるのか分かりません。
このブログを読まれている方も、実際にご自身が分かる言語とそうでない言語で比べて考えてみると実感しやすいと思います。
こちらのブログを読んでくださっている方は韓国語を学習されている方が多いと思うので、韓国語にあてはめて言うと、韓国語で話しているのを聞いた時に、この人は良い声をしているなと分かるようになったら、それだけ韓国語をたくさん聞いて、韓国語の音の体系がどのようになっているかが自身の中でできている証なのかなと思います。

コメント